親知らずはどこに生える?痛みやすい場所や治療法を解説
▼目次
奥歯のさらに奥に生えてくる「親知らず」。人によってはまったく生えてこないこともあり、「気づいたら歯ぐきが腫れていた」「痛みが出て存在を知った」というケースも少なくありません。とくに親知らずは、他の歯と異なる位置や向きに生えることが多く、そのせいで痛みや腫れ、噛み合わせの不調などのトラブルを引き起こすことがあります。今回は、親知らずがどの位置に生えるのか、上下左右による違いや、痛みが出やすい場所の特徴などについて解説します。
1. 親知らずが生える場所はどこ?
親知らずは、正式には「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」と呼ばれ、一般的に10代後半から20代にかけて生えてきます。他の永久歯よりも遅れて生えるため、あごのスペースが足りず、まっすぐ生えないことが多いのが特徴です。
①上下左右の一番奥にある
親知らずは、上下の歯列の一番奥、左右両方に1本ずつ、最大で4本生えてくる可能性があります。ただし、すべての人が4本生えそろうわけではなく、生えてこない場合もあれば、2本だけ、1本だけというケースもあります。
②骨の中に埋まったままのこともある
親知らずは、歯ぐきや骨の中に埋まったまま完全に出てこない「埋伏智歯(まいふくちし)」として存在することもあります。このような場合、レントゲンを撮ってはじめて確認できるケースもあります。
③横向きや斜めに生えやすい
親知らずが生える方向には個人差がありますが、まっすぐに生えるよりも、横向きや斜めに生えるケースの方が多いです。この場合、隣の歯(第二大臼歯)を押したり、歯ぐきに引っかかって痛みや腫れを引き起こすことがあります。
親知らずは、その位置や生え方によって、さまざまなトラブルの原因となることがあるため、定期的なチェックが大切です。
2. 親知らずが痛くなる位置とは?上下左右による違い
親知らずによる痛みは、上下左右の生えている位置によって変わることがあります。特に下あごに生えてくる親知らずは、斜めに生えることが多く、痛みが出やすい傾向があります。ここでは、位置ごとの特徴を紹介します。
①下あごの親知らず
下あごの骨は硬く、親知らずがまっすぐに生えるスペースが不足し、横向きに生えることがよくあります。横向きに生えた親知らずは隣の歯を押して炎症を起こすだけでなく、骨や神経を圧迫しやすく、痛みが強くなる傾向があります。
②上あごの親知らず
上あごの親知らずは比較的まっすぐに生えやすく、問題が起きにくい場合もあります。ただし、頬の内側を刺激して口内炎ができる、噛み合わせに影響を引き起こすことがあります。
③左右での「違い」より個人差
左右で親知らずの痛みの違いはあまりありませんが、あごの大きさや歯列の状態、親知らずの生え方によって症状の出やすさは異なります。そのため、レントゲンや口腔内診査での確認が重要です。
このように、親知らずが生える位置によって、症状や治療の対応は大きく異なります。気になる症状がある場合は、早めに歯医者で相談することが大切です。
3. 生え方によって違う親知らずの治療法
親知らずの治療は、生えている場所や向き、症状の有無などによって異なります。治療の基本は「抜歯」ですが、すべての親知らずを抜かなければならないわけではありません。
①正常に生えていて噛み合わせに問題がない場合
上下の親知らずがまっすぐ生えていて、噛み合わせに問題がない場合は、無理に抜く必要はありません。しっかり歯磨きができていれば、定期的な検診とクリーニングで様子を見ることが多いでしょう。
②横向きや斜めに生えていて隣の歯を圧迫している場合
横向きに生えている親知らずは、隣の歯を押して歯列の乱れを引き起こしたり、むし歯や歯ぐきの炎症を誘発することがあります。このような場合は、抜歯が検討される場合があります。
③埋まっている親知らず(埋伏歯)の場合
歯ぐきや骨の中に完全に埋まっている親知らずは、レントゲンやCTで位置を確認したうえで抜歯の必要性を判断します。周囲の組織と癒着していたり、神経に近い場合には、口腔外科などの専門機関で慎重に処置されることがあります。
④炎症や腫れを繰り返す場合
一部だけ顔を出している親知らずは、汚れがたまりやすく、智歯周囲炎を繰り返すことがあります。痛みや腫れが何度も起こる場合は、原因となる親知らずを抜歯することで、症状の改善が期待できます。
⑤神経や血管に近接している場合
特に下あごの親知らずは、神経に近い位置にあることがあります。抜歯時にしびれなどのリスクが伴う場合は、CT撮影で位置を確認したり、大学病院などで専門的な処置が推奨されることもあります。
親知らずの状態によっては、「抜かずに様子を見る」選択肢もあれば、「早めに抜歯した方が良い」ケースもあります。自己判断せず、歯科医師の診断に基づいて対応することが大切です。
4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの親知らず抜歯治療
横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまるクリニックでは、口腔外科を専門に治療してきた院長が痛み・腫れを抑えた親知らず抜歯をおこなっています。
無理に治療はせず、患者様に負担がかからない治療を心がけており、患者様のお口の中だけではなく、表情の変化や体の反応などを確認しながら治療を進めます。
長津田おさまる歯科クリニックが選ばれる理由
①難しい親知らず抜歯の対応も可能
親知らずが顎骨や歯茎の中に埋まっていたり、歯の根っこの形が複雑だったりすると、歯肉を切開したり骨や歯を削ったりする必要があるため、抜歯する難易度が上がります。
そのような親知らずでも、当院では対応可能なケースが多いです。
※CT撮影後、医師が判断を行い、患者様のリスクが高い場合は大学病院を紹介させていただく場合もございます。
②複数本抜歯など抜歯プラン多数
一般の歯科医院では、親知らずの即日抜歯には対応していません。当院でも、基本的には即日抜歯は推奨しておりませんが、患者様のご要望と口腔内のご状況によっては精密な診査・診断の上で即日抜針の対応が可能なケースもあります。
また、複数本抜歯にも対応しているため、何度も抜歯に来ていただくことなく1回で抜歯を済ませたい方にはおすすめです。
※口腔内の状態次第では、即日抜歯を行えないケースや大学病院に紹介する場合もございます。
③静脈内鎮静麻酔で眠ったような状態で抜歯ができる
抜歯で最も不安に思われる点は痛みだと思います。麻酔時や抜歯時の痛みを抑えるため、静脈内鎮静法での麻酔の対応が可能です。
静脈内鎮静法とは、静脈注射で抗不安薬や静脈麻酔薬などを使用し鎮静状態にするものです。眠ったような状態となり、痛みを抑えた状態で抜歯を行うことができます。
④痛みを抑えるための短い抜歯時間
親知らずの抜歯にかかる時間は身体への負担が少なくなるため短い方が良いです。時間が長くなると治療後の痛みや腫れがひどくなる可能性があります。
まっすぐキレイに生えている親知らずなど、簡単なケースであれば、抜歯だけなら最短1分ほど対応が可能です。
また、横向きに生えて顎骨や歯茎の中に埋まっている難しい親知らずの場合でもほとんどのケースで30分前後で抜歯が完了します。
長津田おさまる歯科クリニックでは口腔外科に携わってきた歯科医師が診療しますので、親知らずでお困りの方は是非当院までご相談ください。
抜歯が怖い・不安という患者様には時間を惜しまず丁寧に、ご納得いただくまで説明を行います。
まとめ
親知らずは上下左右の一番奥に生える歯で、特に下あごや横向きに生えた親知らずは痛みや腫れなどのトラブルを引き起こすことがあります。生える場所や向きによって治療法も異なり、抜歯が必要なケースとそうでないケースがあります。レントゲンでの診断や早めの相談によって、適切な対応を取ることが大切です。
横浜市緑区 長津田駅で親知らずにお悩みの方は、長津田おさまる歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局