顎が痛い…原因は顎関節症?親知らず?顎関節症と親知らずの関係

▼目次

 
「顎が痛む」「口を開けるとカクカク音がする」といった症状に悩まされていませんか?こうした症状の背後には、思いがけない原因が潜んでいることがあります。その一つが「親知らず」です。親知らずは、生える位置や角度によって周囲の歯や顎の関節に悪影響を与えることがあり、放置すると痛みやトラブルが悪化することもあります。今回は、親知らずと顎の痛みの関係、そして顎関節症とのつながりについて整理し、受診すべきタイミングまで解説します。

 

1. 親知らずで顎が痛い原因とは?考えられる症状と特徴

親知らずが原因で顎が痛むことは、決して珍しいことではありません。特に生え方に問題がある場合は、周囲の組織を圧迫したり炎症を引き起こしたりして、痛みが顎まで広がるケースがあります。
 

①親知らずが横向きに生えている場合

正常に生えるスペースが不足していると、親知らずが横向きに生えて歯ぐきや隣の歯に強く押し付けるような形になります。これにより炎症が起きやすく、顎の奥に鈍い痛みが現れる場合があります。
 

②親知らずの周囲が腫れている場合

親知らずの周囲に細菌が入り込み、歯ぐきが腫れたり膿がたまる「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」という炎症が起きることがあります。この場合、腫れや痛みが顎の骨や耳の下あたりまで広がることがあります。
 

③噛み合わせに悪影響を与えている場合

親知らずが中途半端に生えていると、上下の噛み合わせが乱れ、食いしばりや歯ぎしりを引き起こす要因になることも。これが顎の筋肉や関節に負担をかけて痛みが出る場合があります。
 

④顎の関節や筋肉への負荷が高まる場合

顎の周囲の筋肉に過剰な力がかかることで、顎のこわばりや痛みが起こるケースもあります。特に親知らずの痛みを我慢して噛み方が偏ると、筋肉のバランスが崩れて負担が集中し、痛みが生じやすくなります。
 
慢性的に続く痛みや、口が開きにくいといった症状がある場合は、早めの診断が重要です。
 
 

2.親知らずが原因で顎関節症になることはある?

親知らずと顎関節症は、一見関係がなさそうに思えますが、実は深い関わりがあるとされています。特に、親知らずが噛み合わせや顎の使い方に影響を及ぼすことで、顎関節に負担がかかり、顎関節症のリスクが高まることがあります。
 

①噛み合わせの乱れが顎関節に影響する

親知らずの位置がずれていると噛み合わせが乱れ、顎関節や周囲の筋肉に負担がかかる場合があります。その結果、「カクカク音」や「口が開きにくい」といった初期症状が出ることもあります。
 

②歯ぎしり・食いしばりを助長する

痛みをかばって片側ばかりで噛むようになると、筋肉の緊張が偏り、歯ぎしりや食いしばりにつながる可能性があります。これが慢性的なストレスとなり、顎関節症の要因になることがあります。
 

③炎症の広がりによる顎関節への影響

親知らずによる炎症が広がると、顎の関節や筋肉に影響を及ぼすことがあります。特に下顎の親知らずは関節に近く、症状が出やすい傾向があります。
 

④顎の可動域に制限が出ることも

痛みや腫れにより無意識に口を開ける動作を避けると、顎の動きが悪くなり「開口障害(かいこうしょうがい)」のリスクが生じることがあります。
 

⑤噛むバランスの崩れによる負担

片側ばかりで噛むことで噛む力のバランスが崩れ、顎関節にかかる負荷が一方に偏ると、炎症や変形の原因のひとつと考えられています。
 
このように、親知らずの影響が顎関節症と関連するケースもあるため、違和感を感じたら歯科での診察を検討するとよいでしょう。
 
 

3. 親知らずが関係する顎の痛みは放置して大丈夫?受診の目安

親知らずが原因と思われる顎の痛みを感じたとき、「様子を見てもよいのか」「歯医者に行くべきか」と迷う方も多いでしょう。以下のような症状がある場合は、早めの受診を検討することが望ましいとされています。
 

①痛みが数日続いている、または悪化している場合

一時的な違和感ではなく、ズキズキするような痛みが数日以上続いたり、日に日に悪化しているようであれば、親知らずの炎症や感染が進行している可能性があります。
 

②口が開きにくくなっている場合

親知らずの周囲に腫れや炎症があると、顎の動きが制限されることがあります。開口障害の兆候でもあるため、口が開きにくいと感じたら、必要に応じて歯科での確認を検討してみてもよいでしょう。
 

③食事や会話がしづらい状態が続いている場合

噛む・話すといった日常の動作に支障が出ている場合、親知らずが噛み合わせに影響を与えているか、神経を圧迫している可能性があります。
 

④耳やこめかみに痛みが広がっている場合

痛みが顎以外にも広がっている場合、炎症が周囲の組織まで及んでいることが考えられます。症状の範囲が広いときは、早めに歯医者での確認を受けることが大切です。
 

⑤腫れや発熱がある場合

親知らずの感染が進むと、顔の腫れや発熱を伴うことがあります。悪化を防ぐためにも、必要に応じて抗生物質などの処置を受けることが勧められる場合もあります。
 
このような症状に心当たりがある場合は、自然に治るのを期待するよりも、歯医者での診察を通じて原因を明らかにすることが大切です。特に顎関節症の可能性があると感じる場合でも、まずは親知らずの状態を確認することが、早期改善への第一歩となるでしょう。
 
 

4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの親知らず抜歯治療

横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまるクリニックでは、口腔外科を専門に治療してきた院長が痛み・腫れを抑えた親知らず抜歯をおこなっています。
無理に治療はせず、患者様に負担がかからない治療を心がけており、患者様のお口の中だけではなく、表情の変化や体の反応などを確認しながら治療を進めます。
 

長津田おさまる歯科クリニックが選ばれる理由

①難しい親知らず抜歯の対応も可能

親知らずが顎骨や歯茎の中に埋まっていたり、歯の根っこの形が複雑だったりすると、歯肉を切開したり骨や歯を削ったりする必要があるため、抜歯する難易度が上がります。
そのような親知らずでも、当院では対応可能なケースが多いです。

※CT撮影後、医師が判断を行い、患者様のリスクが高い場合は大学病院を紹介させていただく場合もございます。

②複数本抜歯など抜歯プラン多数

一般の歯科医院では、親知らずの即日抜歯には対応していません。当院でも、基本的には即日抜歯は推奨しておりませんが、患者様のご要望と口腔内のご状況によっては精密な診査・診断の上で即日抜針の対応が可能なケースもあります。
また、複数本抜歯にも対応しているため、何度も抜歯に来ていただくことなく1回で抜歯を済ませたい方にはおすすめです。

※口腔内の状態次第では、即日抜歯を行えないケースや大学病院に紹介する場合もございます。
 

③静脈内鎮静麻酔で眠ったような状態で抜歯ができる

抜歯で最も不安に思われる点は痛みだと思います。麻酔時や抜歯時の痛みを抑えるため、静脈内鎮静法での麻酔の対応が可能です。
静脈内鎮静法とは、静脈注射で抗不安薬や静脈麻酔薬などを使用し鎮静状態にするものです。眠ったような状態となり、痛みを抑えた状態で抜歯を行うことができます。
 

➃痛みを抑えるための短い抜歯時間

親知らずの抜歯にかかる時間は身体への負担が少なくなるため短い方が良いです。時間が長くなると治療後の痛みや腫れがひどくなる可能性があります。
まっすぐキレイに生えている親知らずなど、簡単なケースであれば、抜歯だけなら最短1分ほど対応が可能です。
また、横向きに生えて顎骨や歯茎の中に埋まっている難しい親知らずの場合でもほとんどのケースで30分前後で抜歯が完了します。
 
長津田おさまる歯科クリニックでは口腔外科に携わってきた歯科医師が診療しますので、親知らずでお困りの方は是非当院までご相談ください。
抜歯が怖い・不安という患者様には時間を惜しまず丁寧に、ご納得いただくまで説明を行います。
 
 
まとめ
 
親知らずが原因で顎に痛みが生じるケースは少なくありません。特に、生え方に問題がある場合や炎症が起きているときには、顎関節症のリスクも高まります。顎の痛みを軽視せず、早めに歯医者で診断を受けることが大切です。放置すると慢性化するだけでなく、治療期間も長引く可能性があります。
横浜市緑区、長津田駅周辺で親知らずによる顎の痛みや顎関節症についてお悩みの方は、長津田おさまる歯科クリニックまでお問い合わせください。

 
 

監修:長田 裕行


経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業

 
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