子どものむし歯の原因は?家庭と歯医者でできる予防法
▼目次
子どもの歯はやわらかく、むし歯になりやすい状態にあります。特に乳歯は大人の歯と比べて歯質が弱く、むし歯の進行も早いため、注意が必要です。しかし、日頃のケアや定期的な歯科受診によって、子どものむし歯は予防効果があるとされています。多くの保護者の方が「なぜ子どもはすぐにむし歯になるのか」「何に気を付ければ予防できるのか」と不安を抱えているのではないでしょうか。今回は、子どもがむし歯になりやすい原因と、家庭でできる予防方法、そして歯医者でのケアについて解説します。
1. 子どもがむし歯になりやすい原因
子どもがむし歯になりやすいのは、いくつかの要因が重なっているためです。乳歯の構造や日常の生活習慣、保護者のケア意識などが影響しています。ここでは、主な原因を具体的に解説します。
①歯の質がやわらかい
乳歯は永久歯に比べて、表面を覆う「エナメル質」やその内側にある「象牙質」が薄く、むし歯菌が出す酸に弱い構造をしています。そのため、いったんむし歯になると進行が早く、短期間で神経にまで達してしまうことがあります。
②歯と歯の間に食べ物が詰まりやすい
乳歯はサイズが小さく、歯と歯のすき間に食べ物が挟まりやすい一方で、歯が密着している箇所も多く、汚れがたまりやすくなっています。特に奥歯の溝は食べかすが残りやすいため、注意が必要です。
③唾液のはたらきが未発達
唾液には、むし歯の原因となる酸を中和したり、細菌の繁殖を抑える「自浄作用」があります。しかし、子どもの場合は唾液の分泌量やその性質が大人ほど発達していないので、むし歯になりやすい傾向があります。
④食生活の影響
甘いお菓子やジュースを頻繁に口にしたり、間食の時間が不規則になると、口の中が酸性に傾きやすくなります。その結果、むし歯菌が活発に働きやすくなってしまいます。
⑤歯磨きが不十分
小さな子どもは、まだ自分でしっかり歯を磨くことが難しく、保護者による仕上げ磨きが不十分だと、汚れが残ってしまいます。この磨き残しが、むし歯の原因となります。
日常のちょっとした習慣が、むし歯リスクを高める大きな要因になります。原因を正しく理解し、予防につながる行動を早いうちから意識することが、子どもの歯を守る第一歩です。
2.家庭で気を付けたい子どものむし歯予防のポイント
子どものむし歯予防は、日々の生活習慣の見直しから取り組むことができます。基本的なケアをしっかり行うことで、むし歯のリスクを減らすことにつながります。
①毎日の仕上げ磨きを習慣にする
小さな子どもは、自分だけでは丁寧に歯を磨くことが難しいため、保護者による仕上げ磨きが重要です。特に就寝前は、寝ている間に唾液の分泌が減るため、むし歯が進行しやすくなります。年齢に合った歯ブラシを選び、奥歯や歯と歯の間までしっかり磨きましょう。
②食生活の見直しをする
甘いお菓子やジュースの摂取を控え、間食の回数や時間帯を決めておくことで、口内環境の悪化を防ぎやすくなります。とくに「だらだら食べ」は、口の中が酸性状態のまま長く続くため、注意が必要です。食後には歯磨きやうがいを取り入れる習慣をつけましょう。
③フッ素入り歯磨き剤の活用
「フッ素」は歯の再石灰化を助け、歯質を強くするとされている成分です。年齢に応じたフッ素濃度の歯磨き剤を選び、毎日の歯磨きに取り入れていきましょう。
④歯ブラシは定期的に交換する
使い続けるうちに歯ブラシの毛先が開いてくると、汚れを落とす力が弱まります。月に1回程度を目安に、新しい歯ブラシに交換するようにしましょう。
⑤キシリトール製品を取り入れる
キシリトールは、むし歯の原因菌の働きを弱めるといわれている天然甘味料です。キシリトール入りのガムやタブレットを、歯磨き後や食後に取り入れるとよいでしょう。※小さなお子さまに与える場合は、年齢に合った商品を選び、誤飲防止に注意してください。
⑥乳幼児期から口腔ケアに慣れさせる
歯が生え始めたころから、口の中をやさしく触れる習慣をつけておくことで、将来的に歯磨きを嫌がることを防ぎやすくなります。ガーゼで口の中を拭うなど、簡単なケアから始めましょう。
このような日常のちょっとした工夫が、むし歯を予防するための土台になります。お子さまの歯を健康に育てるために、できることからコツコツと取り組んでいきましょう。
3. 歯医者で行う子どものむし歯予防とは
家庭でのケアに加えて、歯医者で定期的に受けるチェックや予防処置は、子どものむし歯リスクを下げる上で重要な役割を果たします。歯科医師や歯科衛生士による専門的なケアを通じて、家庭では気づきにくい問題に対応することができるでしょう。
①フッ素塗布
歯医者では、家庭用歯磨き剤よりも高濃度のフッ素を歯に塗布する処置が行われています。フッ素には、歯の表面(エナメル質)を強化し、むし歯になりにくくする働きがあるとされています。年に2〜4回の頻度で行うことが一般的で、多くの歯医者で取り入れられている予防手段の一つです。
②シーラント処置
「シーラント」は、奥歯の溝など、むし歯ができやすい部分を樹脂でふさぐ処置です。食べかすや汚れがたまりにくくなることで、むし歯のリスク軽減が期待されます。特に「6歳臼歯」と呼ばれる最初に生える永久歯はむし歯になりやすいため、タイミングを見て処置が行われることがあります。
③歯磨き指導
歯科衛生士によるブラッシング指導では、正しい歯磨きの方法や、磨き残しやすい部分の注意点を教わることができます。保護者と子どもが一緒に学ぶことで、家庭でのケアにも役立ちます。
④むし歯の早期発見
定期的な歯科検診により、むし歯が初期段階で見つかることがあります。早めに対応することで、歯を削らずに済むケースもあり、子どもへの負担を抑えることにつながります。
⑤食生活に関するアドバイス
歯医者では、食事や間食のタイミング、甘いものの摂り方など、食生活の見直しに関するアドバイスを受けることも可能です。むし歯予防に関する総合的なサポートを受けられる点も、歯医者ならではのメリットです。
このように、家庭でのケアと歯医者での専門的なサポートを両立させることが、子どものむし歯予防には欠かせません。子どもの健やかな歯の成長をサポートするために、定期的な受診を習慣にしましょう。
4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの小児歯科診療
横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、「お口の中から全身を健康に」をテーマに、生涯楽しく美味しい食事ができて、元気に暮らせるよう、子供のうちからしっかりと歯科治療・予防歯科を受診いただくことをおすすめしています。
【横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニック小児歯科】
①早期発見で将来の歯を守る子どものむし歯治療
乳歯は永久歯よりも弱いため、むし歯にかかりやすく進行も早いことが特徴です。
そのため「むし歯かもしれない」と思ったら早めに受診いただくことをおすすめします。
長津田おさまる歯科クリニックでは、お子さんの口腔環境を丁寧に検査し、早期発見・早期治療に努めています。
②「食育」ですこやかな成長をサポート
「お口の健康」と「食べ物」には深い関わりがあります。
特に幼少期は心身の基礎が形成されるため、どのような食生活を送るかはとても大切です。長津田おさまる歯科クリニックではお子さんの心身のすこやかな成長のために、食べ方や食事・間食のアドバイスをご提供しております。
③顎の成長をサポートする小児矯正
矯正治療は見た目の印象を良くするだけでなく、将来のむし歯・歯周病リスクの低下も期待できます。子どものうちから顎の成長をサポートしきれいに並ぶ歯並びと丈夫な歯を育みましょう。
横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、親御さんと一緒にお子さんがしっかり口の中を管理できるよう、お悩みに寄り添い、お子さん一人ひとりに合わせたプランを提案できるように努めています。
横浜市緑区 長津田駅近くでお子さんの歯医者をお探しの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
まとめ
子どものむし歯は、日々の生活習慣や保護者の工夫によって予防しやすいとされています。毎日の仕上げ磨きや食生活の見直しに加え、歯医者でのフッ素塗布やシーラントなどの専門的な予防処置を組み合わせることで、むし歯のリスクを減らすことが期待できます。
子どもの口腔内の健康を守るには、保護者の関心と継続的な取り組みが大切です。将来にわたって健康な歯を保つために、今できることから始めてみましょう。
横浜市緑区、長津田駅周辺で子どものむし歯予防を検討されている方は、長津田おさまる歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業