子どものフッ素塗布はいつから?効果と適切な頻度を解説
▼目次
子どもの歯はまだ未成熟で、むし歯になりやすい状態です。
そんなデリケートな歯を守るために、小児歯科でよく行われるのが「フッ素塗布」です。フッ素には歯の表面を強化し、むし歯の発生を防ぐ働きがあります。しかし、「何歳から始めればいいの?」「効果はどれくらいあるの?」「通う頻度はどのくらい?」など、疑問を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。
今回は、子どものフッ素塗布のスタートの時期、予防効果や適切な頻度まで、年齢に応じたポイントを交えて解説します。
1. 子どものフッ素塗布は何歳から?乳歯ケアのスタート時期
フッ素塗布は、子どもの乳歯が生え始める「生後6か月〜1歳前後」からスタートするのが一般的です。乳歯の表面はエナメル質が薄く、むし歯の進行も早いため、早期の予防が非常に重要です。以下に、子どもへのフッ素塗布を始めるタイミングについて解説します。
①生後6か月〜1歳:乳歯が生え始めるタイミング
歯が1本でも生え始めたら、むし歯のリスクがゼロではありません。歯が生えたことを確認したら、歯医者での定期検診を開始し、その中でフッ素塗布を提案されるケースもあります。
②1歳半頃:初めてのフッ素塗布の好機
この頃には上下の前歯が揃い、むし歯になりやすい奥歯も生え始めます。フッ素塗布によって歯の表面を強化することで、むし歯への抵抗力を高めることが期待できます。
③自治体の定期健診に合わせて実施
多くの自治体では、1歳半健診や3歳児健診の際にフッ素塗布を実施しています。こうしたタイミングを活用することで、自然な流れで予防処置を受けることができるでしょう。
早期のフッ素塗布は、むし歯の発生を防ぐための「第一歩」です。年齢に応じた適切なタイミングを見逃さないことが重要です。
2. 子どものフッ素塗布のむし歯予防効果とは?
フッ素には「歯を強くする」「むし歯の進行を抑える」「むし歯菌の働きを抑制する」という3つの大きな効果があります。これらの効果が組み合わさることで、子どものむし歯予防に高い効果を発揮します。以下に、フッ素の予防効果について具体的に解説します。
①歯質を強化する
フッ素は歯の表面のエナメル質と反応して「フルオロアパタイト」という物質を作ります。これは非常に硬く、酸に対して強い性質を持つため、むし歯になりにくい歯質を作る助けになります。
②むし歯の進行を抑える
初期むし歯と呼ばれる、まだ穴が開いていない段階のむし歯は、フッ素の働きによって再石灰化が促進されることがあります。これにより、初期段階のむし歯が悪化するのを防げる可能性があります。
③むし歯菌の活動を弱める
フッ素はむし歯の原因菌である「ミュータンス菌」の働きを弱め、酸の産生を抑える作用があります。その結果、歯を溶かす酸の量が減り、むし歯の発生リスク低減につながります。
フッ素塗布は、これらの効果から「予防歯科」の基本的な施術の一つとなります。特に乳歯の時期は歯の再石灰化能力が高いため、定期的な塗布によって健康な口腔内環境を維持しやすくなります。
3. 子どものフッ素塗布はどれくらいの頻度が目安?年齢ごとの違いも紹
フッ素塗布は一度行えば永久に効果が続くものではありません。定期的に継続することで、むし歯予防効果を高く維持することが期待できます。そのため、年齢や口腔内の状況に応じて、適切な頻度で受けることが大切です。以下に、フッ素塗布の頻度の目安を年齢別に解説します。
①1歳〜3歳:3~4か月に1回が目安
乳歯が生え始めるこの時期は、むし歯のリスクが高くなりつつあります。また、歯磨き習慣がまだ定着していないこともあり、むし歯リスクが高くなりやすいため、3か月に1回程度の頻度でフッ素塗布を行うことが推奨されます。
②4歳〜6歳:3~6か月に1回程度
自分で歯磨きする習慣が身につく時期ですが、むし歯のリスクは依然として高く、特に磨き残しが出やすい部分に注意が必要です。定期的なチェックと合わせて、半年に1回程度のフッ素塗布が有効です。
③小学生以降:個々のリスクに応じて
小学生になるとむし歯の好発部位が奥歯や歯の溝に移ります。この頃になると、むし歯リスクの個人差も大きくなるため、歯医者でリスク評価を受け、必要に応じた頻度でフッ素塗布を継続していきます。
定期的なフッ素塗布を行うことで、むし歯になりにくい口腔内環境を維持することが期待できます。歯科医師のアドバイスを受けながら、お子さんの成長に合った頻度で取り入れていくことが大切です。
4. 横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの小児歯科診療
横浜市緑区 長津田駅近くの歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、「お口の中から全身を健康に」をテーマに、生涯楽しく美味しい食事ができて、元気に暮らせるよう、子どものうちからしっかりと歯科治療・予防歯科を受診いただくことをおすすめしています。
【横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックの小児歯科】
①早期発見で将来の歯を守る子どものむし歯治療
乳歯は永久歯よりも弱いため、むし歯にかかりやすく進行も早いことが特徴です。
そのため「むし歯かもしれない」と思ったら早めに受診いただくことをおすすめします。
長津田おさまる歯科クリニックでは、お子さんの口腔環境を丁寧に検査し、早期発見・早期治療に努めています。
②「食育」ですこやかな成長をサポート
「お口の健康」と「食べ物」には深い関わりがあります。
特に幼少期は心身の基礎が形成されるため、どのような食生活を送るかはとても大切です。
長津田おさまる歯科クリニックではお子さんの心身のすこやかな成長のために、食べ方や食事・間食のアドバイスをご提供しております。
③子どもの歯並びを整える小児矯正
矯正治療は見た目の印象を良くするだけでなく、将来のむし歯・歯周病リスクの低下も期待できます。
成長期に合わせた小児矯正で、きれいな歯並びと健やかな発育をサポートします。
横浜市緑区の歯医者 長津田おさまる歯科クリニックでは、親御さんと一緒にお子さんがしっかり口の中を管理できるよう、お悩みに寄り添い、お子さん一人ひとりに合わせたプランを提案できるように努めています。
まとめ
フッ素塗布は、子どもの歯をむし歯から守るための有効な方法です。1歳前後から始め、定期的に継続することで、その効果を最大限に引き出すことができるでしょう。ただし、フッ素塗布で完全にむし歯が防げるわけではないため、自宅での歯磨きや食生活の見直しも併用することが大切です。
横浜市緑区 長津田駅周辺でお子さんのフッ素塗布を検討されている方は、長津田おさまる歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業