インプラントにはどんな種類がある?構造や材質の特徴を比較・解説
▼目次
1.インプラントの構造
インプラント治療は、失った歯を補い、自然な噛み心地を再現することが出来る治療法です。
初めての治療の場合、インプラントの治療について悩むこともありますよね。
まずは、インプラントがどのような構造でできているのかを知り、その種類や材質を選んでいきましょう。
インプラントの構造は大きく分けて3つのパーツで構成されています。
➀インプラント体(フィクスチャー・人工歯根)
インプラント体は、顎の骨の中に埋め込まれ、人工の歯根としての役割を果たします。
➁アバットメント
アバットメントとは、インプラント体とクラウンと呼ばれる人工歯を接続する部分です。
インプラント体が顎骨にしっかりと固定された後、このアバットメントが取り付けられ、クラウン(人工歯)が取り付けられます。
➂クラウン(人工歯)
クラウンとは、アバットメントの上に取り付けられる人工の歯です。
クラウンは目に見える部分で、見た目や機能面で天然の歯に非常に近い作りになっています。
このようにインプラントは主に3つのパーツで構成されています。
そしてインプラントには、ワンピースタイプとツーピースタイプの2種類があります。
➀ワンピースタイプ
インプラント体とアバットメントが一体化しているため、接続部分が緩んだり、抜け落ちるリスクが低くなります。
➁ツーピースタイプ
インプラント体とアバットメントを別々で取り付けるタイプです。
特に、角度や位置を微調整することができるため、より精密な治療ができます。
どちらのタイプが適しているかは、歯科医院での診断を受け、患者さん自身の口腔の状況に合わせて選択しましょう。
2.インプラント体の材質
インプラント治療の土台となる、インプラント体には主に2つの材質が使用されます。
ご自身にあったインプラントを選んでいたけるように、ここではインプラント体の材質とその特徴をご説明いたします。
➀チタン製
チタンは生体適合性が高く、骨としっかり結合する特性を持っています。
また、腐食しにくく、耐久性にも優れているため、長期間使用しても不具合が起きづらく、多くの患者さんに選ばれています。
➁ジルコニア(セラミックの一種)
ジルコニアはセラミックの一種で、審美性に優れており、見た目が自然の歯に近いことが特徴です。
また、金属アレルギーの心配がないため、特にアレルギー体質の患者さんにはおすすめです。
インプラント体は、顎の骨に直接埋め込み、インプラントの土台となるとても重要なパーツです。
患者さん自身の口腔・骨の状況を診断し、しっかりと結合する材質を選択しています。
長津田おさまる歯科クリニックで取り扱っているインプラント会社は以下です。
ノーベルバイオケア(アメリカ製)
カムログ(ドイツ製)
オステム(韓国製)
3.クラウンの材質にはどんな違いがある?
クラウンの材質はインプラント治療後の見た目を左右するパーツです。
また、見た目だけでなく、耐久性にも違いがあるため、その種類や特徴を理解し、ご自身に合ったクラウンを選択しましょう。
➀メタルクラウン
メタルクラウンは金属のみで作られたクラウンです。
強度が高く、咀嚼の力に対しても耐久性があります。特に奥歯等の強い力がかかる部位に適しています。
見た目は金属の色が見えるため、前歯等の見た目の自然さを求める場合には適していません。
➁セラミッククラウン
陶器などのセラミック素材で作られたクラウンです。
天然歯に非常に近い色や透明感を持っており、見た目が自然です。
また、金属を含まないため、歯ぐきにも優しく、金属アレルギーをお持ちの場合でも、安心してお使いいただけます。
➂メタルセラミッククラウン
内側に金属(メタル)、外側をセラミックで作られたクラウンです。
メタルクラウンの強度と、セラミッククラウンの自然な見た目の両方を満たしています。
➃ジルコニアクラウン
ジルコニアという非常に強度が高いセラミック素材で作られたクラウンです。
天然の歯に近い白さと透明感を持つ見た目と、咀嚼の力にも耐える強度のバランスが良い材質です。
さらに、金属を使用していないため、金属アレルギーの方にもお選びいただけます。
➄ゴールドクラウン
金合金を使用したクラウンです。
ゴールドは柔軟性があり、咀嚼の力を効率よく分散するため、長時間使用しても磨耗が少なく、割れや欠けの不具合が起きにくいです。
見た目は、金色が目立つため、奥歯など見た目が目立たない箇所に使用されることが多いです。
以上がクラウンの主な種類とその特徴です。
インプラント治療には様々な選択肢があります。
種類・材質ごとの特徴をよく理解し、治療箇所や口腔の状況・ご希望の見た目に合わせて最適な選択をしましょう。
長津田おさまる歯科クリニックでは、精密な口腔診断はもちろん、丁寧なカウンセリングでご希望やご不安を伺い、治療のご提案をさせていただきます。
監修:長田 裕行
経歴:
昭和大学歯学部卒業
北海道大学予防歯科医局
熊澤歯科クリニック研修
神奈川県内歯科クリニック分院長
長津田おさまる歯科クリニック開業